EXCELで米国株式の配当記録を取得する!(&Yahoo!Finance USでの配当記録確認方法。)

EXCELで米国株式の配当記録を取得する!(&Yahoo!Finance USでの配当記録確認方法。)

米国株をしている投資家にとって Yahoo! Finance US は「日本人にとってお馴染みのYahoo!」と云うとっつきやすさがありますし、ポートフォリオの管理も銘柄に関する情報収集もできるし便利なサイトですよね。

この Yahoo! Finance US では任意の銘柄の配当記録を過去まで深く遡って確認することができるのですが、あまり知られていなさそうです。

利用方法をご紹介するとともに、この情報を有効活用するEXCELのツールをご紹介します。EXCELのツールではボタン1発で配当記録を取得しグラフにします。そちらだけ確認したい方は直接 こちら からご覧ください。

 
 

Yahoo! Finance US で配当記録を確認する手順

配当記録の確認手順

みんな大好き?[MCD]マクドナルドで手順を確認しましょう。

(1) Historical Data を選択する

「Historical Data」タブをクリックします。

毎日の株価の履歴が表示されますね。

実はこの中に配当記録も紛れています。こんな感じで。

でもこんな紛れ方をされていたら過去まで遡って拾うのは不便ですよね。

(2)配当記録だけに絞る

株価の履歴をなくして、配当記録だけを表示することができます。「Show」の項目をクリックするとプルダウンが表示されるので「Dividends Only」を選びます。

そして「Apply」をクリックします。

表示が配当記録だけになりました。これなら拾いやすいですね!

でもたった1年ぶんだけしか表示されないのでは配当記録の確認にはならないですね。

(3)期間を最大にする

期間を指定することもできます。日付の場所をクリックするとプルダウンが表示されるので「MAX」を選択します。

選択したら「Done」でプルダウンを閉じましょう。

もう一度「Apply」をクリックして一覧を更新します。えいッ!

はいドーン。

中略

はい、だいぶ過去まで遡って配当記録が確認することができました。

(4)CSVデータでダウンロードもできます

画面に表示される一覧ですと再利用がしづらいです。集計や加工などしたい方は「Download Data」でダウンロードすることができます。


データはCSV形式でダウンロードされるのでEXCEL等の表計算ソフトで編集することができますよ。

注意事項

株式分割調整前の配当額である

銘柄によっては過去株式分割や株式併合をしている場合があります。

2:1の株式分割をした前後では、同じ1ドルの配当金でも1ドル:0.5ドルと調整して捉えなければいけないのですが、Yahoo! Finance US の配当記録ではこの調整がされていません。

誤った配当記録がある…?

幾つかの銘柄の配当記録を見ていて気付いたのですが、どうも怪しいデータがあるんですよね…。

  • 四半期ごとに決算の銘柄なのに2月連続で配当が出ていたり、同じ月で2度配当が出ていたりする。
  • べらぼうにおおきな額の配当記録が混入している
  • たまに株式分割の調整が行われているぽい配当額がある

要するに、Yahoo! Finance US のデータは完璧じゃないぽいので、自己責任で使ってくださいね。と云うことです。

EXCELのWEBクエリを使用して配当記録を取得する

これで終わってしまってはつまらないので、Yahoo! Finance US の配当記録のデータをEXCELのWEBクエリを使って取得し、加工するツールをご紹介しましょう。

まずはダウンロードしてください。VBAのマクロをほんのちょっぴりですが使用しているので、ZIP形式でアップしてあります。解凍した上でお使いください。

米国株配当記録取得ツールをダウンロードする(2019年11月11日版)

なお、動作確認は Office365 付帯の で行っています。古いEXCELではWEBクエリやマクロが正常に動作しないかも知れません。ごめんなさい。

米国株配当記録取得ツールを使用する

ダウンロードしたらZIPを解凍してEXCELで開いてください。

(0)セキュリティ警告について

VBAマクロを使用しているため、ダウンロード後初めて開いたときはセキュリティの警告が表示されます。

確認した上で「編集を有効にする」「コンテンツの有効化」を選択してください。

なお、このEXCELブックに付帯のVBAマクロのコードは以下の内容がすべてです。テーブルを順繰り更新していくだけのコードです。ご安心ください。

(1)tickerを入力して「更新」

ツールの使用と言ってもtickerを入力して「更新」ボタンをクリックする、それだけです。

最初に実行するときは以下のような警告が出るかも知れません。

送信している情報は、入力したtickerのみです。それを送信せずに配当記録を取得することはできないので、「このファイルのプライバシーレベルのチェックを無視します。」を選択して「保存」をクリックしてください。

(2)配当推移のグラフが更新されます

こんな感じでグラフが更新されます。年度ごとの配当金と増配率のグラフになります。株式分割・併合も調整した配当金の推移になります。

もう少し詳しい説明をEXCELのシートの中に記載しているのでご確認ください。

おかしなデータの除去について

たとえば []アルトリア のデータを取得してグラフを更新すると以下のようになります。なんかおっ立ってますよね…笑

なんかおかしいな?と思ったら、「配当記録」シートの生データをご確認ください。

実際、なんだかおかしな配当記録があるのです。

2008/03/31 の配当記録は同月2度目の配当記録と云うことで、異常データと認識して「Check」欄に自動で「1」を設定することにより除外しているのですが、2007/04/02 の配当記録はそのまま集計されてしまっています。このような場合には、もう行ごとデータを削除してください。

その後「年別配当記録」シートに移動します。テーブル上で右クリックをして「更新」を選択します。

「設定」シートに移動するとグラフが更新されているはずです。

もっともらしいグラフにはなりましたが、あれ?と思う方も居るかも知れません。

[]アルトリア は50年以上連続増配を続けている銘柄のはずです。2007年~2009年にかけて減配しているではありませんか?!

実はこれ、2007年にはクラフトフーズを、2008年に [PM]フィリップモリス を事業分割したことに拠るもので、減配にあたるものではありません。さきほど除外した2007年と2008年のゴミと見えるデータも、実は何かしらん事業分割の事象を表しているのかも知れません。僕にはわかりませんでした。(^_^;;

同月に2度配当を出す銘柄について

Yahoo! Finance US ではしばしばゴミデータに遭遇し、これを除外するのに「同月2度目の配当記録」を除外することが効果的だったのでそうしているのですが、実は同月2度の配当記録を出す銘柄もあります。

例えば[]米国優先株式ETF がそうですね。このETFは12月の決算が2度あり、1月が無いんですね。12月の2度目の決算は翌月支払いとなるので入金ペースとしては何も違和感が無いのですが。

このような場合、「配当記録」シートの「Check」欄に勝手に「1」が設定され集計から除外されてしまいます。

面倒で申し訳無いのですが、手作業で「1」を取り除いてください。

その上で、「年別配当記録」シートに移動し、テーブル上で右クリックをして「更新」してください。

最初に例で挙げた [MCD]マクドナルド をツールで集計すると…

はい、「MCD」と入力して「更新」ボタン一発で…、以下のようなグラフになります。便利…ですよね?w

最後に

ゴミデータの取り扱いが少々面倒なのですが、よろしければお使いくださいませ。

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