家計管理と資産管理にマネーフォワード MEを使われている方、たくさんいらっしゃると思います。
わたくし千鳥足も利用していてとても重宝しているのですが、「いま一歩頑張って欲しい!」そう思う機能もあります。
その内のひとつが資産内訳の整形・分類でした。
いま一歩頑張って欲しいところはひとまず自分でどうにかしようかと思い、手軽なツールを用意してみましたよ。
マネーフォワードMEの資産管理
マネーフォワードME では銀行や証券会社、FX会社等に散らばった資産を一元管理できます。
資産の内訳はメニューの「資産」→「資産内訳」で確認できますね。こんな画面です。
マネーフォワードMEの資産内訳が”いま一歩!”な点
資産の内訳を手軽に確認できるのは大変有難いのですが、”いま一歩”な点もあります。
それは資産情報の整形・分類であります。
株式や投資信託等のリスク資産を保有している所謂「投資家」は、日々のリスク資産の変動を確認するために「資産を資産クラス毎に分類」したり、「定型データにして2次管理資料に反映」したりしたいと思います。でもマネーフォワードMEの「資産内訳」は分類が大雑把で固定されていて、かつデータをCSV形式等の定型で取得できないため加工も再利用もしづらいのです。
もう少し具体的にお話ししましょう。
データをCSV形式等の定型で取得できない
資産の推移はCSV形式でダウンロードできるのに、資産の内訳はそれができない点も使いづらいです。CSV形式のデータ等で取得できれば前述の資産クラス毎の分類等の加工も比較的やり易いのですが、画面の表示しかないのです。
画面の表示内容も少々困りもので、資産の分類によって表示される内容(データの形式)が異なるのです。
何を言っているのか、見て頂いたほうが早いですね。
下の画像は「預金・現金・仮想通貨」の分類です。
それが「株式(現物)」だとこんな情報量になります。
「投資信託」は「株式(現物)」に似ていると見せて「株式(現物)」の左端にあった「銘柄コード」がありません。
同じ投資信託でも「年金」の分類では情報量が変わります。
画面の内容をがっつりコピーして貼り付けたら表になる!と云う類の表示形式ではないので、多くの方はこの時点でマネーフォワードMEでのリスク資産の詳細管理を諦めてしまうかも知れません。
金融資産の分類が大雑把で固定されている
金融資産の分類は円グラフに表される「現金・預金・仮想通貨」「株式(現物)」「投資信託」と大変大雑把です。その下のレベルになるともう直に株式の銘柄、投資信託のファンド名まで詳細になってしまいます。
多くの「投資家」は資産クラス毎(「先進国株式」「国内株式」「新興国株式」…等)に分類したいと思うのですが、できません。また或る人は「高配当株」「グロース株」等で分類したり、VTIやVEA、VWOなどに細分されてしまうWealthNavi中の資産をまとめて「WealthNavi」として管理したい場合もあると思うのですが、できません。
マネーフォワードMEを一歩前へ進める!資産の分類・定型化
前項までの”いま一歩”な点をカバーするために簡単なツールを作成しました。
資産内訳の明細をCSV形式で取得する
ばらばらな形の明細を定型化してCSV形式で取得するブックマークレットを用意しました。以下の記事を参考にして、ブラウザに登録してください。
【ブックマークレット】マネフォワPON! マネーフォワードME 資産内訳の明細をぽんっ♪と取得する
登録したら、マネーフォワードMEの「資産内訳」でブックマークから実行するだけです。
そのままEXCELツールに貼り付けると…
コピーした内容をそのまんまEXCELツールの所定のシートに貼り付けます。
貼り付けると以下のような感じになります。
最終的には全資産を定型の一覧に合算・整理
マネーフォワードMEから取得した内容そのままだと、株式は「株式」、投資信託は「投資信託」としか分類されません。
でも以下のような変換や分類をしたくなりますよね。
- 株式は、国内株式と米国株式に分類したい
- 1677 上場外債 は、「株式」でなく「債券」に分類したい
- 3472 大江戸温泉 は、「株式」でなく「国内REIT」に分類したい
- 一般的な資産クラスでなく、「高配当枠」「お好み枠」など自由に分類したい
このような変換を行い、最終的には以下のとおり「種別」「銘柄」「評価額」からなる定型の一覧になります。
ここまで加工できてしまえば、あとはみなさんの用途に合わせてご自由にお使いいただくだけです。
ちなみにわたくし千鳥足はこのデータをもとにあとでご紹介するツールを使用して我が家のリスク資産のヒートマップを作成して管理しています。
我が家のリスク資産、先週末からの増減ヒートマップ。おおむね良好。エプコ+20%超 ( ´∀`)bグッ! pic.twitter.com/0yGRw5pw1V
— 千鳥足@投資初心者 (@chidoriashi_sh) August 20, 2019
マネーフォワードME資産内訳整形ツール for EXCEL
それでは以下のリンクからツールをダウンロードしてください。
マネーフォワードME資産内訳整形ツールをダウンロードする
(2020年7月26日版)
マネーフォワードMEから資産明細を取得するブックマークレットは前述のとおりですが、↓にももう一度記事のリンクを貼っておきます。
【ブックマークレット】マネフォワPON! マネーフォワードME 資産内訳の明細をぽんっ♪と取得する
使い方の案内は、EXCELのファイル中に簡単に記載してありますが、簡単に説明すると以下3点です。
- 資産明細を貼り付ける「MFD貼り付け」シート
- 変換内容を定義する3種の辞書シート
- 分類・変換結果の「分類・変換」シート
資産明細を貼り付ける「MFD貼り付け」シート
ブックマークレット「マネフォワPON!」で取得した内容を貼り付けます。
変換内容を定義する3種の辞書シート
変換内容を定義する3種の辞書シートがあります。
- 「株式銘柄種別辞書」シート
株式の各銘柄は、デフォルトではティッカーが数字のものを「国内株式」、そうでないものを「米国株式」に分類します。それ以外の分類を指定したい場合に使用します。 - 「株式銘柄名辞書」シート
証券会社によって同じ銘柄の表記が異なっていたり、略されていたりすることがあります。ティッカーごとに銘柄名を揃えたり、略称を正式な銘柄名に変換したい場合に使用します。 - 「投信銘柄分類辞書」シート
投資信託をその名称に応じて分類する場合に使用します。
分類・変換結果の「分類・変換」シート
最後に「分類・変換」シートのテーブル上で右クリックをして「更新」を選択するとこれまでの編集内容が反映されます。
分類や変換が意図したとおりにならなかった場合には、3種の辞書シートを再度編集した上で、もう一度「更新」します。
もし不明点等ありましたら @chidoriashi_sh までお尋ねください。
ポイントを簡単に
- 種別・銘柄の単位で集計します。お好きな分類になるように変更してください。
- 種別・銘柄を整えるための辞書が3シート分あります説明を読んだ上でご利用ください。
- ひととおり編集を終えたあと「分類・変換」シートのテーブルを「更新」すると最終形が得られます。
- 預金・現金・仮想通貨、株式(現物)、投資信託、FX、年金 の分類の枠のみ用意しています。その他の分類を管理されている場合には、もともとある数式等を参考にしてご自身でカスタマイズしてください。
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本記事中で記載した資産の増減をヒートマップで表現するための簡単なEXCELです。
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