年末年始で生命保険の切替を検討するんだ!と決めて、正月休みに臨みました。
でも年末の大掃除が想定していた以上にタフで…涙、なかなか時間が取れない中、休みの終盤でようやく宿題に着手しました。この記事では、生命保険にまつわる僕の失敗談とともに、保険の切替についての検討内容を記録しておきます。
僕と生命保険の歴史
わたくし千鳥足、すでに四半世紀に及ぶ長きにわたり生命保険の保険料を払ってきました。簡単にこれまでの関わりの歴史を整理しておきます。
君を守りたい…!!ともかく入った生命保険
23歳で結婚したんです。
いま思えば気負いすぎじゃん?とは思うけれども「キミのこれからは僕が守る…!!」フガフガ言ってたわけです。暑苦しいですね 笑。 そしてその手段が生命保険と云うね…笑。
当時の生命保険の契約内容は正確には憶えていません。死亡保障で3500万円ほど。入院保障はまったく記憶に無い。
3500万でもしもの場合の「キミのこれから」を守れるとは到底思えないけれども、当時23歳の僕の年収と較べたら過分な保障です。リアルに「僕が急逝しても10年間は悲しみに暮れて大丈夫なようにしときたい」とか考えていました。さぶいぼ立つほどキモチワルイですね。笑 まあ仕方ありません。中2病のまま社会に出たよな子だったんで。
毎月の保険料は2万円弱でしたが、25年経過して同じ内容で更新するには保険料がグン!と上がる設計になっていました。確か月額で8万円強になるとかでした。お前これちゃんと納得した上で契約したんかと23歳の僕を問い詰めたかった。いや、でも23歳が25年後とか展望するか?つったら、まあしないのが普通でしょ?23歳の25年前なんてまだバブーとすら言ってないわけじゃん。だいいち、僕は30歳なるころには夭逝するはずなのに、世界がバグって生き延びた感じの人生なんで(中2病継続)。
資産運用始めるにあたって見直した生命保険
資産運用を始めた2016年の夏に、住宅ローンの借り換え、生命保険の見直しなど家計の外科的な手術に着手しました。
ただ生命保険については前述のとおり「数年後には保険料が暴騰(2万弱→8万強)する!」と云う事情があったので、まずそれを回避することに意識が集中していましたね。
結果、保障の水準を下げるなどの調整をして、月額2万円チョイで更新しました。毎月の保険料が2万円弱から2万円チョイに上がったわけですが、目的は数年後の保険料の暴騰を回避することにあったので、その成果には大満足していたのでした。生命保険の営業のおばちゃんにも褒められて、俺は出来る男だねい。と満足していました。泣ける。
このときもっと突っ込んだ点検をできていなかったのが痛恨ですね。
およそ25年間で600万円の保険料を納めてきた
と云うわけで、およそ25年間、毎月2万円前後の保険料を納めてきました。毎月2万円・累積600万円のおかねを生命保険に注いできた健康そのものの情弱が此処にいますよみなさん。
はっきり覚えてないけど25年間?くらい毎月おおよそ2万円を掛け捨ての保険に払ってきたので累計600万円である。そんで僕自身は病気も事故も入院の経験も無く、一度も恩恵に預かっていないんである。そりゃあ悔しみも湧くよね。
— 千鳥足@投資初心者 (@chidoriashi_sh) January 4, 2020
累計600万円を払ってきて、この25年間最大の病と言えばインフルエンザ、最大の事故と言えば「酔って乗ったタクシーに降りた後で轢かれた(翌朝脚を引きずりつつ出勤)」くらいで、生命の危機も入院歴も皆無です。ゆえに保険金の支払いも皆無。もちろん何某かの「安心感」は得ていたはずなので後出しじゃんけんは狡いのですが、600万円をドブに捨てた感が拭えませんね。
生命保険は家計の成熟に合わせて必要性が漸減する
そもそも僕は生命保険で何を間違ったのか?
過ちはおおきく2点ありますね。
- 健康な若い時分に過大な保障の契約をしてしまった。
- 保険の見直しを実践していながら、従来の額に収めることに集中して再検討が不十分だった。
いずれも痛恨の過ちですが、1点目はまだ許せます。不慮の事故・不意の病に遭ったときに遺された家族を守るために契約する、それが生命保険ですしね。特にお子さんがある家庭はそうですね。僕の場合、過分に気負いすぎた感が満載ですが。
ほんとうに痛いのは2点目です。折角のチャンスだったのに。見直しが中途半端でした。保険料の暴騰を回避することが目的となってしまって、必要な保障よりも「今までと同じ保険料でどれだけの保障があるのか」と云う確認から入ってしまいました。
生命保険の見直しは家計が成熟してこそできること
言い訳になりますが、2016年、生命保険を見直した当時はまだ家計改善に着手したばかりでした。資産運用も「つみたて始めました」レベルだったんですね。
おかねが貯まり・増えていく仕組み作りに着手しつつ、その成果はまだ机上のものでした。仕組みが構築できて、おかねが日々流出してゆくことを防ぐことができている今だからこそ、漸く正しい保険の見直しに行き着いたのかも知れません。
さらに遡れば、若かりし頃結んだ契約をようやく棄てられるほどに我が家の家計は成熟してきたのだとも言えます。
保険金のために保険料を払う価値がある人とは
保障は身体を壊しがちな壮年期・老年期にこそ必要だ、そういう考えもありますが、色々考えた上で僕が思うのは、可能性だけが売りの希望に満ちた無一文()にこそ保険料は払う価値があるのだと思うんですね。
昨晩保険のことを考えて、保険で賄うべき己の価値の変遷に思い至る。
20代前半ろくに貯蓄も無いくせキミに苦労などさせぬ!!と言ってた僕が死んだら一大事なので価値極大。まあま資産できて65つーか60まですら働きたくないから仕事楽にしてさあ…とか言う今の僕は保険で賄う価値低。
価値下がってる!!
— 千鳥足@投資初心者 (@chidoriashi_sh) January 5, 2020
資産ゼロで社会経験も無くて将来にしかbetできないけど守りたいものがある20代の「もしも」には保険料を払う価値がありますが、働き盛りとは云え資産をまあまあ築いたならばもう「もしも」のために保険料を払う価値が無いだろうと。要するに「もう貯蓄から払えばよくね?」と云う領域まで来たねってことで、ちっとも悪いことではありません。ただ、なんとなく寂しい思いが入り混じるけれども。
生命保険の切り替えにあたり必要な保障内容を検討する
資産運用の計画も生命保険の保障も、通り一遍の教科書どおりではなくて、各家庭の置かれた状況・意思に合わせて検討したいものですね。世の中の平均値は僕たちの家庭にさっぱりFITしないことが通例です。
年収・資産、我が家の状況とこれから
いまいまの生活は僕の稼ぎが原資になっています。
資産はほどほどに築けました。ひとまわり年上の嫁さんは望めば今年の途中から年金を受け取ることもできます。僕が死んだら遺族年金も幾らかは入ります。配当収入も継続して入ります。僕が死んだら団信で住宅ローンは免除になります。僕が死んで稼ぎが無くなっても、嫁ひとりが細々と暮らしていくには充分な収入と資産がありそうです。
こういう状況下でどういう生命保険の契約にすべきかを年末年始のぼんやりした頭で検討していた正月休みの終盤でした。
保険を検討中。いまの生保から替えるつもりで県民共済申し込みしたったけどまだ引き返せるので、も一度どんな保障が欲しいのか億劫だけど考える。いままで億劫すぎてあんまり真面目に考えてなかったので、そもそも考え方の道筋が正しいのか知らんけど。
— 千鳥足@投資初心者 (@chidoriashi_sh) January 4, 2020
医療保険は高額療養費の限度額を軸に検討する
医療保険は比較的その必要性の尺度が想像しやすかったです。
医療保険。入院したら傷病手当出るにしても収入減るし医療費以外の出費も嵩むだろうから、高度療養費の限度額いっぱいぶんくらい賄える内容にしたい⇒いま限度額17万/月くらい⇒半月入院として日額12,000円くらい欲しい⇒爺さんなったら限度額6万/月くらい⇒半月入院として日額4,000円あれば良いよね。
— 千鳥足@投資初心者 (@chidoriashi_sh) January 4, 2020
※×高度療養費、○高額療養費 ですね。
生活の原資となっている僕の稼ぎが減り、同時に医療費が掛かるのでは、そのダブルパンチが精神的にキツそうなので、 保険金で医療費を賄えるレベルを軸に考えてみます。
そのときの尺度は「高額療養費の限度額を保険金で払えること」としてみました。高額療養費の限度額は過去12ヵ月間の標準報酬月額で決まります。いまのルールでは僕の限度額は16~17万円程度です。
ただ、これからの稼ぎ次第で限度額が上がってしまう可能性はありえます。また、高額療養費制度と云うこんなにも優しい制度が今後も改悪されずに継続できるとはあまり信じていません。多少の改悪ありきで日額で15,000円くらい出る内容にしておけば、病院のベッドで安心して爆睡できそうです。
そして「高額療養費の限度額を保険金で払えること」を尺度とするならば、老年期を迎えて楽な仕事に移ったり、リタイアして年金暮らしが始まったり、そういうゆるいシーンに至ったらば当然年収も下がって、連動して高額療養費の限度額も下がっていくので、そうした変化に応じて保障を下げれば良いと云うことになります。
医療保険の検討には、健康保険組合の付加給付も考慮に組み込む
ここ最近で嫁が手術・入院をして初めて知ったのですが、僕が加入している健康保険組合には独自の「付加給付」の制度がありました。月の医療費が25,000円を超える場合には、超えたぶんを健康保険組合が拠出してくれる(実際には後日給付してくれる)と云う制度です。多くの健康保険組合が独自の給付制度をもっているようです。
健康保険組合から謎の入金?!健康保険組合ごと独自の「付加給付」を知っておこう。
つまり、僕がいまの健康保険組合に加入している間は、高額療養費の限度額の判定に関わらず、25,000円/月以上の負担は発生しないと云うことですね。これは凄い。日本の健康保険制度はその恩恵に触れてみると有り難味を心底味わいます。
25,000円/月以上の負担がかからないなら、そもそも医療保険は不要かも知れません。前述の尺度「高額療養費の限度額を保険金で払えること」も25,000円ならなんてことありません。ただ、生活の原資となっている僕の稼ぎが減り、同時に医療費が掛かると云うそのダブルパンチのキツさはやはり相当なものですし、なんなら出来れば病室も個室に入り悠々自適に治療に専念したいですよね。医療保険に求める保障の目安はそこに据えても良いかも知れません。
死亡保険は当座の生活費、リスク資産が激減してたときの補佐
死亡保険のほうは考えるのが結構難しかったです。
生命保険。死ねば住宅ロン免除⇒嫁ひとり生きてく分の資産ある⇒嫁年金遺族年金配当ある⇒要らなくね?⇒でも資産の半分リスク資産⇒暴落してたら嫁涙目⇒防衛資金と別に当座の現金あったほが良い⇒つーか嫁株の売り方知らねえな…
_人人人人人人人人人_
> むしろそこ大事 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄— 千鳥足@投資初心者 (@chidoriashi_sh) January 4, 2020
我が家の状況として「嫁ひとりが細々と暮らしていくには充分な収入と資産」の見込みが立っているなら、死亡保険は不要か?と云う考えも浮かびました。正解はそうなのかも知れません。
でもいきなり独り残され資産を取り崩す生活を始めるのは不安でしょう。何より我が家の資産は半分がリスク資産の海原に出ているので、僕が死んだときにはその評価額が半分になっていないとも限りません。なので、年金に配当収入、さらにいまある無リスク資産と加算すれば、まあ慎ましくなら生きられるよねと云う程度の保障はあったほうが良いかなと思いました。
なんて書いてみましたが、だいぶこじつけですね…。
実際には、嫁に「俺の死亡保険金はゼロにすんよ!(・∀・)」とは言えないだろうがww という力学も働いています。さすがにねえ?
それからもっと切実な問題として、嫁がネット証券から配当収入を出金したり、値の良いときに株を売ったりできるようにするにはどうしたら良いかな…?と思い巡らせながらまだ何も思い付きません。これはまたいずれ別の機会に検討しましょう。
再検討した結果、神奈川県の県民共済で良いかな…と
以上の検討の結果、もともと検討していた神奈川県の県民共済で良いのではないかなあ…と思いつつあります。
県民共済かがやき4000+三大疾病特約+生命特約で合計毎月6,100円。現行の保険料の3割未満です。これで以下のような保障になります。
- 死亡保障、900万円(不慮の事故の場合1500万円)
- 入院保障、日額1.7万円(三大疾病時2.2万円)
入院保障は、高額療養費制度+健康保険組合の付加給付制度に加えてこの保障があれば、長期なら休職中の収入減を補えるし、短期なら病室を個室にしてゆったり過ごせる安心が得られると考えました。
いずれも60歳を超えると5年単位で保障が漸減していくのですが、僕が60歳を超えて爺さんになる頃には「もしも」のときに必要となる保障は確実に減っていると思うのですね。爺さんにそんな価値無いだろうって云うね(暴言)。その時点では収入が減り、その収入に相応しい生活に落ち着いているでしょうし、逆に資産はもう少し増えていると思いたい。そして残して心配な嫁も、僕が歳を食ったぶん、同じく老い先みじかくなっているわけですしね。
保障の減り方も、65歳~75歳の期間の入院保障が日額6,000円と、高額療養費の限度額を意識した設定になってるのかなァと勝手に好感を持っています。
まとめ
なんだか県民共済を推すための記事みたいになってきました。そういうわけではないのですが…笑
生命保険の更新/切替に関するまとめ
- 生命保険の更新/切替は毎月の保険料で決めず、保障内容で決める。
- 保障内容は各家庭の状況や今後の見通しに合わせ、必要な保障を自ら検討する。
- 医療保険は休職時の傷病手当や高額療養費制度があることを考慮する。
- 医療保険も死亡保険も必要な保障は家計の成熟とともに漸減する。
そう、当たり前のことが大事なこと。
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