初任給や昇給額で投資する!S&P500連動国内ETFの選び方。

初任給や昇給額で投資する!S&P500連動国内ETFの選び方。

4月から昇給することが決まったので、増えた収入分でS&P500に連動する東証上場のETFを買うことを検討しています。4月から新たに初任給をもらい始める方、同じく昇給が決まった方の中にも、投資を始めようと思い立ちS&P500連動のETFに行きついた方が居ると思います。

人事考課→昇給の季節!増えた給与収入は投資に回そう

でも東証に上場しているS&P500連動のETFは幾つか種類があって、さてどれがお得なのか悩ましいです。

 
 

なぜ東証上場のS&P500連動ETFなのか

まずはおさらい。S&P500連動のETFは米国市場にもたくさんあります。それでも米国市場で買わず、東証上場のETFを買い付けることの理由は何なのか?なにせ、基本的には東証上場のETFのほうが信託報酬が高いですし、流動性もよろしくありません。株価の推移には為替の推移が混ざり込むので、ドル転と買付のタイミング、売却と円転のタイミングを個別に分けることができない不都合もあります。

なぜ東証上場のETFで買い付けるのか?

それは、米国市場で購入すると手数料がかかるためです。2019年の中頃に各ネット証券の米国市場ETFの売買手数料が安くなったものの、やはり軒並み売買代金の0.45%の手数料がかかります。いっぽうで東証上場ETFの売買手数料は各証券会社とも1日の上限額などあるものの無料になるコースを用意するなど、扱い易い環境が整っています。

また、購入するのも売却するのも、分配金を受け取るのも、円建てで扱うことができます。日本に住み銀行には円で貯蓄し円で買い物をする私たちにとって、なんだかんだこれは有り難いことです。分配金が出たあと、これを銀行口座に移す際に、ドルから円に換える手間が入るだけで、(為替は常に変動していることもあり)やはりストレスになりますから。

なぜ投資信託でなくETFなのか

これはもう好みの問題ですね。

ETFでの積み立てを決めた当時、僕がおそらく考えていたであろうことは以下3点です。

  • ETFならタイミングを計って買い付けできる
  • ETFのほうが配当収入があって楽しい
  • ETFのほうがなんかカッコイイ

1点目はタイミングを計ることもまあまあストレスになるので、ストレスを楽しめるか楽しめないかに拠ります。

東証に上場しているS&P500連動ETFたち

東証にはS&P500に連動するETFが、1547、1557、1655、2588 の4種類あります。ほかにも為替ヘッジありの2521もありますが、それは除きます。

1547、1557、1655、2588の4種類を比較してみました。各比較事項について僕が「優れている」と判断したものに薄緑の背景を付けています。

コード 1547 1557 1655 2558
名称 上場インデックスファンド米国株式(S&P500) SPDR® S&P500® ETF iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF MAXIS米国株式(S&P500)上場投信
管理会社 日興アセットマネジメント ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・トラスト・カンパニー ブラックロック・ジャパン 三菱UFJ国際投信
国籍 国内籍ETF 米国籍ETF 国内籍ETF 国内籍ETF
投資対象 米国株式インデックスマザーファンド SPYそのもの IVV S&P500インデックスマザーファンド
設定日 2010年10月29日
1993年01月22日
2017年9月27日 2020年01月09日
信託報酬 0.15% 0.0945%
0.075%
0.078%
マーケットメーカー
あり
あり
あり
あり
2020/9/7終値 3,945円 36,200円
2,587円
10,370円
売買単位 10口 1口
1口
1口
平均売買高 59,202口 8,285口
130,293口
9,405口
分配金利回り 1.17%
1.66%
1.19%
純資産総額 165.9億円
30兆2,333.8億円
99.2億 40.2億
スプレッド 0.18% 0.17%
0.05%
0.11%
決算日 年1回(1月)
年4回(3月,6月,9月,10月)
年2回(2月、8月) 年2回(6月、12月)
2020年1月~
二重課税調整
適用なし 適用なし
適用あり
適用あり

外国籍の1557、国内籍の1547、1655、2588

4つのETFのいちばんの違いは、外国籍か国内籍かと云う点でしょう。

1557は米国市場のETFであるSPYをそのまま東証に上場したものです。

対して1547、1655、2588 は米国市場のS&P500に連動するETFやマザーファンドを投資先とする国内籍のETFであります。

信託報酬は1655が有利であることを示す

この記事を作成した当初(2019年3月時点)では、信託報酬は圧倒的に1557が有利でした。当時から0.0945%という極めて低い率だったのです。当時の1655の信託報酬は0.15%でした。

時は流れて2020年9月現在、1655、2588 は、1577 を凌駕する信託報酬率になっていますね。

ただ、1655 の信託報酬には以下のような但し書きがあります。

2020年6月18日から2021年6月18日までの期間は、年0.0825%(税抜0.075%) 程度の報酬が適用されます。2021年6月19日以降は、年0.165%(税抜0.15%) 程度の報酬が適用されます。なお、委託会社および受託会社の判断で当該料率の変更、また適用される期間を変更することができます。

0.075%という極めて低い信託報酬率には時限があり、2021年6月以降はもとの0.15%に戻るようです。恐らくは2558の登場などを受けた戦略的な措置なのだと思われます。できうれば、2021年6月以降もこのままの料率を継続してくれたら良いですね。

なお、信託報酬が0.075%か0.15%かという違いは、100万円の資産に対して年間の手数料が750円か、1,500円かの違いと云うことです。これを大きいとみるか否かは人それぞれですが、資産総額が増えれば増えるほど差が目立つ形になりますね。1000万円の資産になると7,500円か、15,000円かと云う差異になるので、こうなると見え方も変わってきますね。

少額での積み立てのしやすさは1655に軍配

我が家では毎月10万円程度の原資を前提に検討しています。

現時点の株価では、10万円で、1655 を38口の98,306円分買い付けることができます。ほぼ10万円ですね。

これに対し、1557 は2口の72,400円分(3口買うと10万円を超えてしまいます)、1547 は株価は低いですが売買は10口単位なので20口で78,900円(30口買うと10万円を超えてしまいます)、2558 は9口の93,330円…と、1655に比べて買付余力が多く残ってしまいます。

1655がもっとも効率よく原資を使い切れることが分かりますね。

スプレッドの狭さも1655が魅力

スプレッド(最良の売気配値段と買気配値段の価格差(%))も1655がもっとも低いです。

分配金利回りはどれも同等

まず1年間の決算の回数がそれぞれ異なります。1557は年4回分配金があり、1655と2588は2回、1547は1回だけです。

分配金利回りは、1557 は1.66%、1547 は1.17%、1655は1.19%となっています。なお、2588 はまだ設定されてから間もなく、分配金の利回りを正しく測定できないので「-」としています。

1577の利回りが他と比べ高いのは、表記の数値が米国での源泉徴収前の利回りだからです。おおきな違いはありません。

外国所得税・国内所得税の二重課税の話

2020年1月より国内籍のETFの一部について、分配金の二重課税が解消されています。

1655、2588 はこの二重課税調整の対象ETFなので、税制上有利です。

いっぽう、同じ国内籍のETFであっても、1547 は二重課税対象のETFになっていないため、二重に課税されます。これは確定申告でも取り返すことはできません。

1557 は、米国籍のETFです。分配金は二重課税された状態で入金されますが、確定申告の外国税額控除で取り戻すことができます。

購入時手数料の面ではどれも良好

購入時の手数料については、どれも取引しやすい環境が整いつつあります。

楽天証券では今回の4種類のETFはいずれも手数料ゼロで売買できます。

SBI証券、auカブコム証券では、1547、1557、1655が手数料ゼロで売買できます。

マネックス証券では、2558 が手数料ゼロで売買できます。auカブコム証券では、1547、1557、1655が手数料ゼロ円で売買できます。

比較の結果、1655が優秀と見える

この記事を最初に書いた2019年3月時点では、1655と1557が並んでおり甲乙付けがたい状態でした。信託報酬が低く確定申告によって二重課税を回避できる1557に対し、少額の資金で効率よく買い付けできる1655が拮抗する魅力でした。

けれど、1655の信託報酬は値下げされ、二重課税の問題は解消されました。こうなるともう、1557より1655の魅力が勝ります。

ただし、1655の信託報酬の値下げは時限付きのものであり、2020年9月現在では、2021年6月より0.15%に戻るとアナウンスされている点は注意しましょう。

1655の低い信託報酬が時限付きであることを忌避するならば、2558の信託報酬には時限が無く優秀です。株価は1655の4倍程度の設定になっているので、買付額によっては余力が多く残ってしまう場合がありますが、この点に支障を感じないなら、より優秀であると言えましょう。

我が家の判断

この記事を最初に作成した2019年3月、我が家は1655を選択しました。

やはり1単元あたりの価格が、限られた毎月の投資額を余すことなく効率よく使い切れる金額であることが魅力でした。

2020年1月には二重課税の問題も解消されたため、なおさら1655のファンになっています。

いずれ信託報酬が0.15%に戻ったとしても、それは2019年3月時点で選んだときに戻るだけの話ですし、毎月の投資額を余すことなく使い切れる有利が勝ると判断しています。

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