7月に入ってから以下の銘柄の株を購入しました。
- [3543]コメダホールディングス 100株
- [7751]キヤノン 100株
- [1717]明豊ファシリティワークス 200株
[3543]コメダホールディングスと[7751]キヤノンは有名企業でございますが、[1717]明豊ファシリティワークスに関しましては、ご存知でない方もいらっしゃると思うのと、個人的には上記3銘柄の中ではいちばんダークホース的で面白い銘柄で、どんな企業かを知り進むにつれて魅力がぐんぐんあがる不思議な銘柄だなあと思うので、ご紹介します。
[1717]明豊ファシリティワークスのお仕事
[1717]明豊ファシリティワークスの業種は「建設業」です。
しかしながら同社は建機の類を一切保有していません。CM(コンストラクション・マネージメント)と呼ばれる「建設コンサルタント」を仕事としています。建設業に分類されてはおりますが、その実態は「サービス業」に近いものです。
[1717]明豊ファシリティワークスの受賞歴
[1717]明豊ファシリティワークスのホームページでその沿革を見ると、とてもたくさんの賞を受賞していることが判ります。
- 2015年 「攻めのIT経営中小企業百選」
- 2016年 「KAIKA Awards 2016」「KAIKA賞」受賞
- 2017年 「CM選奨2017」を受賞
上記以外にもたくさんの受賞歴が案内されています。
クライアントは名だたる大企業、マネジメント対象である建設工事を担当する企業も名だたる大企業、緊張感のあるハイステージでのサービスを提供しているだろうことが推察されます。
CM(コンストラクション・マネージメント)とは
さて、それではCM(コンストラクション・マネージメント)とは、何でしょうか。同社のホームページでの説明には以下のように記載があります。
CM(コンストラクションマネジメント)方式とは、建築や設備のプロであるCMR(コンストラクション・マネージャー)が、技術的な中立性を保ちつつ発注者の代行者または補助者となって発注者側に立ち、基本計画や設計の検討、工事発注方式の検討、工程管理、コスト管理など各種マネジメント業務の全部又は一部を行うマネジメント手法です。
CM方式を採用する発注者側の最大のメリットは、コスト削減や工期短縮に留まらず、調達プロセス及び 建設コスト構造やプロセスの可視化によってアカウンタビリティ(説明責任)を高い次元で実現出来ることと、 プロジェクト責任者がプロジェクト目的達成に必要な発注者側としての意思決定を、CMRが提供する幾つ かの選択肢に基づいて“タイムリーに自ら行えた”という高い納得感を持てることにあります。
ゼネコンを元請けとして、下請け・孫請け・ひ孫請け…建設業界の多重構造は謂わずと知れています。こうした多重構造は、責任の不透明さ・中間マージンの発生によるコストの不透明性さを生みがちです。CM手法はこの不透明性を打破します。完全なるベンダー・フリーの立場によるマネジメントは、全体の透明性を確保し、クライアントの利益、従来搾取されてきた下請け・孫請け企業の利益を確保します。
公共事業での談合や入札不落、オリンピック開催を控えた業界の活況にともなう価格の吊り上げ等々、多くの課題をCM手法が解決してゆきます。
2017/07/13時点の基礎情報
- 業種 : 建設業
- 株価 : 356円
- PBR : 1.49倍
- PER : 9.86倍
- 自己資本比率 : 67.00%
- 有利子負債 : 0円
- 配当利回り : 3.65%
- 配当性向 : 36.30%
健全経営、割安株と見ました。
社員の平均年齢は44.7歳はやや高い印象を受けましたが、平均年収896万円と云う数字もかなり高いものです。自信とプライドを備えたプロ集団と云う印象を受けました。
株価がいまいち、業績がいまいちに見える理由は…
こんなに有望そうで、こんなに割安感がある銘柄であるのに、株価の推移はあまりパッとしません。これは、建設業における同社の特異性があまり認知されていないことも理由のひとつだと思います。でもいちばんの理由は、「パッと見業績が冴えない」点にあると思うのですよね。
例えば売上高は連続で減少中ですし、今期予想も減収です。
- 2015年3月期 82憶4400万
- 2016年3月期 73憶7200万
- 2017年3月期 58憶0900万(前期比-21.0%)
- 2018年3月期 52憶0000万(前期比-10.5%)※見込み
これだけ見ると、先行きの無い斜陽企業ゆえの割安株なのかと思ってしまいます。僕もはじめはそう思って素通りしかけました。でも同社のIR資料を見ると、そうした見方が誤っていることに気付きます。
CMには、施主より建設までを請け負って建設後に引き渡す「アットリスクCM」と、コンサルとしてマネジメントフィーのみを受け取る「ピュアCM」の2形態があります。前者は工事原価が売上に含まれ、後者には含まれません。そして近年は本来の形態である「ピュアCM」の割合が増えており、そのために売上が減っているわけです。
事実、経常利益はむしろ増えています。当期純利益もほぼ同じような推移をしています。
- 2015年3月期 5憶6200万
- 2016年3月期 5憶7000万
- 2017年3月期 5憶9300万(前期比+4.0%)
- 2018年3月期 6憶0000万(前期比+1.2%)※見込み
ここまで知ると、斜陽企業どころか、確実に利益を伸ばしている優良企業だと理解できます。事実、ここ近年は連続増配中であります。
そして、今期の予想数値は、決算説明資料で以下のように記載されています。
前期につきましては、大型案件の増加もあり、顧客がピュアCM契約を選ぶ傾向が鮮明となりました。その結果、
公表した売上高の予想と実績とが大きくかい離する結果となり、投資家の皆様にご迷惑をおかけすることとなりました。次期の売上
高につきましては、既に受注済みのプロジェクトについては、現時点で顧客が選択している契約形態で集計し、今後新たに受注する
案件についてはピュアCM契約を想定する方法とし、5,200百万円になる見込みであります。
これは投資家想いのとても良い対応だと思います。
と云うことで購入したのですけれども
購入したものの、株価がまったく動きません!笑
出来高もとても少ないです。まあ、気長に待ちますわ。
コメントを書く