賞与明細!(2017年、夏)

賞与明細!(2017年、夏)

いまさらですが、夏の賞与につきまして記事を。
タイトルは、まあ、なんと云うか、大城美和さんの画像を使いたかっただけなんですけども。

 
 

夏の賞与の総支給額は145万!でも手取りは…

夏の賞与の総支給額は1,452,000円でございました。
前年対比で3.42%増。諸々引かれて手取り額が1,034,513円
前年対比で3.33%増。ン?ちょっとマテ。

総支給額が3.42%増で、手取り額が3.33%増…?

その差、0.09%は一体どこへ消えてしまったのよさ!!

賞与明細の全項目を確認してみる

腹が立ったので、賞与明細の全項目について、前年対比を確認してみました。

2017夏
2016夏
前年対比
 総支給額 ¥1,452,000 ¥1,404,000 103.42%
  ¥68,970 ¥66,690 103.42%
 介護保険 ¥10,164 ¥9,828 103.42%
 厚生年金 ¥132,001 ¥125,152 105.47%
 雇用保険 ¥4,356 ¥5,616 77.56%
 社会保険合計 ¥215,491 ¥207,286 103.96%
 課税対象額 ¥1,236,509 ¥1,196,714 103.33%
  ¥201,996 ¥195,495 103.33%
 控除合計 ¥417,781 ¥402,781 103.72%
 差引支給額 ¥1,034,513 ¥1,001,219
103.33%

社会保険合計が103.96%と総支給額の伸びを超えて増えていることによって、課税対象額および差引支給額を押し下げているようです。

社旗保険合計は、・介護保険・厚生年金・雇用保険の合計額ですが、内、総支給額の伸びと異なる前年対比となっているのは、以下2点。

  • 厚生年金 105.47%
  • 雇用保険 77.56%

ほおん、雇用保険は減っているんだ。(・ω・)
とりあえず、減っている子は無視して、厚生年金の上がり方が何故こうなるのか確認します。

厚生年金保険料の計算方法を確認する

算出基準を確認する

厚生年金保険料が105.47%と憎たらしい増え方をしてやがりますので、どういう算出基準なのか確認しました

対象となる賞与
賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるもののうち、年3回以下の支給のものをいいます。なお、年4回以上支給されるものは標準報酬月額の対象とされ、また、労働の対償とみなされない結婚祝金等は、対象外です。

日本年金機構 従業員に賞与を支給したときの手続き

厚生年金保険料の保険料
厚生年金保険の保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に共通の保険料率をかけて計算されます。
保険料率は、平成17年9月以降は毎年9月に引き上げられ(被保険者の区分に応じて引き上げ率は異なります)、平成29年9月からは固定されます。

日本年金機構 厚生年金保険料の保険料

標準賞与額
標準賞与額とは、実際の税引き前の賞与の額から1千円未満の端数を切り捨てたもので、150万円を超えるときは150万円とされます。

日本年金機構 厚生年金保険料の保険料

厚生年金保険料の保険料は、「税引き前の賞与の額から1千円未満の端数を切り捨てた額(150万円を超えるときは150万円)に、保険料率である17.828%を乗じて、事業主と折半なのでそれを2で割った額」になります。

肝心の「保険料率」は、「厚生年金保険料額表」から確認します。
わたくし千鳥足が勤める会社は、かつて厚生年金基金の破たんとともに基金を設けておりませんので、平成28年10月分~の「一般及び坑内員・船員の被保険者の方」用のファイルを見ることになります。保険料率は18.182%でございます。

つまりわたくし千鳥足の場合、

1,452千円 × 18.182% ÷ 2 = 132,001円

でございました。なるほど賞与明細の額と一致しています。

厚生年金の保険料率って毎年上がってたんだね…

単に保険料率を掛けるだけなら、総支給額に正比例するはずです。
比例しない可能性は、①「実際の税引き前の賞与の額から1千円未満の端数を切り捨て」と云うルールと、②「保険料率は、平成17年9月以降は毎年9月に引き上げられ(被保険者の区分に応じて引き上げ率は異なります)、平成29年9月からは固定されます。」と云う点にありそうです。

でも、①「実際の税引き前の賞与の額から1千円未満の端数を切り捨て」に関しては、今年の総支給額も昨年の総支給額も千円未満の端数がございませんので、これが理由ではないようです。

そこで、②「保険料率は、平成17年9月以降は毎年9月に引き上げられ…」を当たってみますと、平成27年9月~平成28年8月までの保険料率は、17.828%でした。今年は18.182%ですから、約0.354%加算され、増分の割合は約1.99%です。これは、総支給額の対前年比103.42%に対し、厚生年金の対前年比が105.47%である増分に合致します。

つまり、厚生年金保険料が総支給に比例しないのは、②「保険料率は、平成17年9月以降は毎年9月に引き上げられ…」と云う理由によるものでした。

厚生年金の保険料率は、平成17年の「年金制度改正」によって毎年0.354%ずつ引き上げられていたのでした。なあんだ、おじさんちっとも知らなかった(気にしてなかった)よ!そして平成29年9月以降は18.3%で固定されるとのこと、おおう!もう増えないんだ!よかったね、やったね!

(・ω・)。。。|||||

平成16年10月~平成17年8月の期間は13.934%だった保険料率は、毎年増えて、今年の9月の最後の上げで18.3%に固定されるということです。その差実に4.366%。そりゃ生活が楽にならないはずだわー。おじさんちっとも知らなかったよ…。

高齢化社会、誰かが支えなきゃいかんことは分かるのですけれども、統計では高齢者ほどおかねを持っていることも明らかに数字で出ているわけですし、もう少しこう、働く現役世代に優しい社会にできないものですかね。

ちなみに雇用保険料の下げは

失業率の低下に合わせて、雇用保険で掻き集めたおかねが余っているそうなのですよ。なのでこちらは年々下がっているようですね。

大城美和さん、可愛かったなあ…。

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