資産運用・投資界隈のブログをうろついていると、配当金は全て再投資して資産を最大化しよう!と云う言葉をしばしば見かけますね。
少々ストイックに過ぎるし、そもそも庶民である僕らの運用資金から得られる配当金は至極わずかなものなので、どうにも向かない気がします。そこで、資産運用で得た配当金の取り扱いについて、我が家で定めているルールをご紹介します。
使う配当金と再投資する配当金、メリハリをつける
我が家では、資産を4つのエリアに分けて考えています。
その内「インカムを得て生活に還元する」ことを目的とする「毎月配当」エリアの配当金については、生活に還元することに決めています。月に1万あったらいいな、3万あったらたまに贅沢な外食できるな、そういう思いで配当金を目当てに運用している資産なので、ゲットした配当金を使わずに再投資するのは我が家の目的に反するわけです。
いっぽう「毎月配当」以外のエリア(「アクティブ」「つみたて」「目的別貯蓄」)から得る配当金等のインカムは、基本的には再投資に充てることにしています。いま使う必要があるおかねではないので、使う日が来るまですくすくと育っておいてもらおうと云う意図です。
庶民が得る少額配当金、再投資のしかた
運用資産が1億・2億もあって、毎月得る配当金がモリモリあるなら、再投資も簡単ですよね。
でも我々庶民が得る配当金なんて僅かなものです。国内株を1単元(おおむね100株)買い増すには足りないし、米国株なら1株ずつ買えるけれども少額で買い集めていては手数料が嵩んでしまいます。
国内株を1単元買い増せる額、米国株で手数料負けしない額、その額が貯まるまで耐える、それしか無いのでしょうか。
投資信託もしくはETFに再投資して貯める
貯まるまで耐えるにしても、証券口座の余力、あるいは銀行の預金として置いておくには惜しいので、投資信託もしくはETFに再投資して貯めています。
円貨で得た少額の配当金は、投資信託の買い増し一択
円貨で得た少額の配当金は、投資信託を買い増して貯める、その一択で良いと思います。
ノーロード(買付手数料無料)、信託報酬も安い良心的な投資信託はたくさんあります。ほとんどの証券会社で100円以上、1円単位で買い付けができます。これは少額の配当金を貯めておくのに最良のツールですね。
我が家では、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(通称、楽天VTI)を買い増しして、配当金を貯めています。
少しずつ積み立てたその額は、含み益もあって、2019年10月末現在、約27万円貯まっています。そろそろ個別株も買えそうですね。
ドル建ての配当金は少々悩ましかったが改善された
ドルで得た少額の配当金の再投資は、少し前までは悩ましい問題でした。米国株を買う際の最低手数料が高く、30万円ぶんほどをまとめ買いしなければ非常に効率が悪かったのです。
しかしながら、2019年夏のネット証券各社の手数料下げ競争・最低手数料の撤廃によって、効率はだいぶ良くなりました。それ以前は少額の買い付けでも最低5ドルの手数料が取られていたので40ドル配当金が入ったから1株買い増ししよう…なんてことができなかったのです。
マネックス証券のゼロETFを使用しています
そうした環境下では、マネックス証券がウィズダムツリー社とともに提供している「ゼロETF」が有用でした。買い付け時・売却時の手数料を全額キャッシュバックしてくれるので、要するに手数料無しで買い付け、貯めておくことができるからです。
我が家では、そうした観点で [DON]米国中型株配当ETF を再投資銘柄と定め、最低手数料が撤廃された今でも「手数料はゼロのほうがイイ」と思い継続して同銘柄に再投資しています。
【配当再投資】米ドルの配当金は、DON で積み立てる。DLN vs DON。
少しずつ積み立てたその額は、2019年10月末現在、円換算で約17万円貯まっています。こちらもそろそろ個別株に換えようかしら。
外貨建MMFに預ける
一部のドル建ての配当金は、ドル建てのMMFを使って再投資もしています。[DON]米国中型株配当ETF がやや高騰気味で買いづらい時の退避先として使用しています。
「使う配当金」の使い道
最初にお伝えしたとおり、我が家では「毎月配当」エリアの配当金については、生活に還元することに決めています。
生活に還元した上での使い道は各家庭のご事情に合わせ自由です。ただ、いつもの暮らしをちょっとランクアップさせる、楽しいイベントにできると良いですね。
配当収入を再投資しないと云う戦略。配当収入は使い込んでQOLを向上する。
我が家では全額「旅行積立」の資金としています。要するに、毎年の旅行に使用しています。
「再投資して貯めた配当金」を使うとき
投資信託やETFとして貯めた配当金は、いつどういうときに使うべきでしょうか。
貯まった配当金で個別株を買い増す
いったん投資信託やETFに貯めておき、貯まったら個別株を買い増す、本来の配当金再投資の考えに近く、これは美しい流れですね。
ただ、再投資して貯めて、資産を最大化することだけが人生の目的ではありませんね。資産運用・投資界隈のブログをうろついていると、配当金は再投資して老後のために取っておけ!とされていますが、多くの人にとって老後の生活が全てではありませんね。
再投資した配当金は「まるまる利益」だ
配当金を再投資して購入した資産は、その後利が乗ろうが損が出ようが、いずれにせよ「まるまる利益」です。配当金の再投資額も元金に数えてリターン算出時の分母にするディーツ法の考え方には我が家は従いません。
まるまる投資から得た利益なので、いざとなれば躊躇なく使う資金だと考えます。
生活のイベントで躊躇なく使おう
家の修繕、車の買い替え、結婚○○周年の旅行、あるいはひょっとすると病を患う、生きて生活していればさまざまなイベントがあります。イベントでは出費が嵩みがちです。そうしたときに費用の足しにする、それが配当金を再投資して積み上げた資産の使い方です。
そういうときには、ぐずぐずと勿体ないなどと言わず、気前良くポーンと出費したいものですね。
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