「銘柄探訪」は、わたくし千鳥足が日常生活で触れたモノや出来事を切っ掛けとして、企業の活動と株価の動きを学び、40代になるまでまるで興味が無かった日本経済、および各企業活動と市場の動きに関する知識を少しでも得ようと重ねる、ささやかな努力の記録であります。
差し入れに「うな重」は最大の効果を発揮する
3月は仕事が忙しく、休日出勤も数度ありました。
仕事が煮詰まると「差し入れじゃーい!」。気分転換&景気づけのため昼食や夕食に出前を頼むことがあります。
先日はうな重の出前を頼みました。築地場外市場のうなぎ専門店のうな重はとても美味しく、みんな遅くまで仕事頑張れましたよ。(お願い!うな重ご馳走するからもう少し頑張って!)
職場で出前を頼むとき、「出前館」を使うようになって久しいです。過去、お寿司、中華、洋食と色々頼みましたっけ。
でも「出前館」を運営している企業について考えたことはありませんでした。
何という企業が運営しているのか、その企業の株は買えるのでしょうか?
「出前館」を運営するのは[2484]夢の街創造委員会
と云う企業でした。
本社は大阪市中央区。1999年の設立です。その生業が社名からは判断できず一瞬怪しく見えてしまいますが、設立当初から「出前館」を運営していて、「出前館」1本で伸びてきた企業のようです。
上場は2006年、JASDAQ市場に身を置いています。
[2484]夢の街創造委員会の株価はここ5年で40倍以上
株価はここ5年ほどで40倍以上の値上がりを見せています。予想PERは183.0倍、実績PBRは30.55倍ですから、数値だけで見れば超割高株であります。
業績も右肩上がりではあります。今期の売上高予想は54憶。もっとも、5年で40倍以上の株価ほどには、売上高が伸びたわけではありません。
とはいえ、夢を織り込んで伸びるのが株価ですから、投資家のハートをがっちり掴んでいると云うことです。
シェアリング・デリバリーTM の発想はオモシロ凄い
「出前館」は2016年6月から「シェアリング・デリバリー」の仕組みを展開しています。
「出前館」は利用者から飲食店への注文を仲介していました。「シェアリング・デリバリー」は、注文を仲介するだけでなく、飲食店が拵えた品物を利用者のもとへと届ける、「出前」業務を仲介します。そして「出前」を行うのは、[2484]夢の街創造委員会と提携する新聞販売店の配達員です。
飲食店としては、配達スタッフを雇わずに済む、配達用のバイクなどを揃えずに済む、配達時の事故の保障などに困らずに済むなど、メリットが大きいです。「シェアリング・デリバリー 導入」で検索するだけでも、餃子の王将、リンガーハット、串カツ田中、吉野家との提携話がヒットします。多くの企業の共感を呼び、続々と提携が進んでいるようです。
一方で、新聞販売店にとっても本業とは異なる時間帯の収入を得られるメリットがあります。新聞販売部数が減る傾向にある中でこの提携は喜ばしい出来事であるはず。
いつの間にこんなに面白い異業種間の連携が生まれていたのか、無知な自分を恥じるとともに、そんなことも知らずにホイホイ「出前館」を使っていたのですから、それが何ら違和感なく普通に機能していることにも感心します。
感心してネットを彷徨っていたら、昨今は「UberEATS」だとか「ファインダイン」だとか、似たような仕組みが様々に生まれているのですね。いやあ、わたくし千鳥足、世間のこんな変化をまったく知らずにのうのうと生きておりました。
[2484]夢の街創造委員会は買いか
同社は2017年8月期の売上高4,943百万円・営業利益800百万円を、平成32年8月期には9,416百万円・営業利益2,861百万円まで成長させる中期経営計画を発表しています。
成長のポテンシャルを感じはするものの、そこまで伸びるのかと考えると、ウーン分からん!
これに対して株価はもうすっかりその伸びを織り込んでいるように見えていて、株を購入するのは控えたいと思います。でも「出前館」は1ユーザーとして応援しております。今度からは「出前館」でモノを頼むたびに[2484]夢の街創造委員会を思い出し、株価をチェックすることにします。笑
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