ここ最近の新型コロナウイルス・ショックでわたくし千鳥足のリスク資産もまあまあ派手に溶けました。
僕は特別級のケチではないけれども、普通並みの金銭感覚は持ち合わせています。
にも拘わらず、1週間で460万円溶けたような、そういう状況にあるいま、僕が激しく取り乱しているかと言うと、そうでもありません。毎日の資産の増減に一喜一憂はしますけれども、平穏にいつもどおり過ごして、真面目に仕事に集中しているし、休憩時間にはくだらないことを喋りゲラゲラ笑ったりして過ごしています。いやほんと、強がりでなく。
これってなかなか不思議なことです。
だって、例えばもし財布を落として紛失してしまったならば、その中のおかねが460万円どころか、手持ちの1万円札・いや千円札ですらショックを感じるもの。
あんなにもおかねが減ったのに、僕がこうして平穏な気持ちで過ごせているのは何故だろう?
ちょっと考えてみました。
資産が減っても僕が平穏で居られる理由
トータルでは利益が出ている
いきなり卑近な理由で恥ずかしいのですけど、トータルでは利益が出てるんですよね。直近1週間で460万円の含み益が溶けても、トータルで見ればまだ329万円ほどの確定利益+含み益を得られていて、それが心理的な拠り所になっている可能性はあります。
もっとも、仮にトータル損益がマイナスに転じたとしても、僕の心に波風が立つ気はしません。なのでこれは本質的な理由にはならないかも。
リスク資産は余裕資金を充てている
今となっては殊更に狙っているわけではないのですが、我が家の資産は、無リスク資産とリスク資産とに分類すると、おおむね50%:50%の割合になっています。
無リスク資産:リスク資産50%50%は通過点、資産構成の縛りはゆるゆると。資産運用における我が家のほんとうの理想と課題。
割合が50%:50%だからOKと思っているわけではありません。無リスク資産50%の中に、当座の生活資金と、何かあった場合の防衛資金、それからある程度の老後資金が含まれていて、つまりリスク資産にはそれ以外の余裕資金を充てています。なので目減りしても慌てて狼狽売りする必要がありません。
もし当座必要な生活資金を投資に当てていたならば、さすがに明日のおまんま代を残すために狼狽売りしていたかも知れません。
株価が変動するものであることを頭と身体で覚えてる
投資を始めて3年半ほど経過しました。その間には初心者の気持ちにそれなりに響くおおきな下落も何度かありました。ちなみに「初心者の気持ちにそれなりに響くおおきな下落」のことを僕的には出来ることはなら「暴落」と表現したいと思うのですが、この表現は極力使わないようにしています。「暴落」という言葉は、「暴落てのはこんなもんじゃない!!」…そう皺枯れ声で叱りにくる妖怪「暴落おじさん」を召喚してしまう言葉だからです。
2018年12月 月次運用レポート、年間の損益は-261万、内-240万が12月の下落って白目。
2018年2月の急落には吃驚しましたし、2018年秋から始まりクリスマスに至る推移にはまあまあダメージを受けました。目減りした額は今回のほうが多いのですが、心に負ったダメージは今回のほうが軽いです。と云うか今回はほぼゼロと言って良いかも知れません。これはつまり、まだ3年半の浅い経験とは云え、徐々に慣れてきたのかも知れません。
株や債券は「リスク資産」であり、まさしく「リスクがある」ことを学んだ上で投資を始めたものの、机上での学びと実体験での学びで得られることの差はおおきいです。株価が日々変動していて、あるときグッと下落し僕らの資産をおおきく減らす場合があると云うことを頭ではもちろん、身体でも覚えたのだと思います。
過去のチャートを幾ら眺めてリスクについて学んでも全然足りません。ほんの少額で良いからまずは実際に株なり投資信託を保有し、実体験で身体で覚えることが大切ですね。
世界経済の未来をまあまあ信じてる
仮に一時的に含み益が減ったり含み損が増えたりしても、いずれは転じてプラスになるよね?と云う世界経済の未来に対する漠然とした信頼を抱いています。
人類の叡知を信じていると言っても良いかも知れません。
なので時間をかけてじっくり温めていれば、いずれは元に戻ると信じています。甘いでしょうか?
でも、こういう楽観があればこそ、投資・なかんずく長期投資に手を染めているのだろうと思うのですよ。長期投資って、未来の世界経済・人類の叡知にBETする行為なんです。
未来の世界経済を悲観していたり、人類の叡知を信じることができないならば、そもそも長期投資なんてやめたほうが良いですよね。
本当の暴落を僕はまだ知らない
暴落おじさんに言われるまでもなく、3年半の投資経験ではまだまだおおきな「暴落」は未体験です。
「資産が減っても平穏でいられる」だなんて、ほんとうの「暴落」未体験だからこそ言える言葉なのかも知れません。そう、きっとそう。(暴落おじさん回避で逃げるスタイル)
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