個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営機関の移換処理を開始したのは2017年1月のこと。
そしてこのたび、5月18日、ようやく移換がすべて終わりました。手続き開始から115日目での完了です。長かった…。
期間中、誰からの連絡もない音信不通の期間などもあり不安を覚えたこと数度、みなさまのお役に立つかは分かりませんが、同じような不安を抱えるかも知れない方のために、移換処理のあらましを記録しておきます。
ちなみに、これは、わたくし千鳥足が東京海上日動のiDeCoから、SBI証券のiDeCoに移換したときの記録です。同時に掛け金を拠出しない運用指図者から、拠出する加入者にも変更しています。ただ、どの運営機関からどの運営機関に移すのか、元が運用指図者であったか加入者であったかは、おそらく移換期間には影響しないので、汎用性のある記録だと思っています。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の移換はこれだけ期間がかかる
移換先であるSBI証券に資料請求を送付したときから、本日移換が完了したところまで、イベントとその間の日数を整理してみました。一覧のイベントを見て分かると思いますが、運営機関の移換において、移換元の運営機関とのやり取りは一切発生しません。
日付 | イベント | 前回イベント からの日数 |
資料請求から の日数 |
---|---|---|---|
01/21(土) | SBI証券に資料請求 | 0日 | 0日 |
01/24(火) | SBI証券から書類が届く | 3日 | 3日 |
02/06(月) | 書類作成を終え、郵送 | 13日 | 16日 |
02/21(火) | SBI証券から受領通知のメールを受信 | 15日 | 31日 |
04/17(月) | 国民年金基金連合会から「個人型年金加入確認通知書」が郵送で届く | 55日 | 86日 |
04/18(火) | SBI証券から「ID及び初期パスワードのお知らせ」が郵送で届く | 1日 | 87日 |
05/07(日) | SBI証券の口座を覗くも残高はまだ0円 | 19日 | 106日 |
05/13(土) | SBI証券の口座を覗き、残高が移換金ぶん増えていることを確認 | 6日 | 112日 |
05/16(火) | SBI証券より「【重要】確定拠出年金の運用商品の預替えに関する…」というメールを受信 | 3日 | 115日 |
なんと、資料請求から115日、書類作成を終え郵送してから99日目にしてようやくの完了です。
この間、日経平均株価が20,000円に乗るまでの最後の押し目だったかも知れない3月下旬から4月中旬までの下げも指を咥えて見ているだけ。
個人型確定拠出年金(iDeCo)を移換する際は、これだけの期間がかかると云うことを覚悟して行いましょう。
おおむね全体の流れと日程(の感触)が分かったので、みなさまに有益な情報となるかどうかは分かりませんが、実績をメモしておきます。前述のとおり、僕の場合は、東京海上日動火災保険の個人型から、SBI証券の個人型に移換し、運用指図者から加入者となりました。あくまでもその場合の1例でしかありませんが、どこから移換した場合も大して違いは無いと思われます。
資料請求~書類一式が届くまで
わたくし千鳥足は、資料請求を1/21(土)に行いました。
SBI証券からは、1/24(火)に書類が届いております。2営業日目での到着。まさに神速。
この速さに対して、楽天証券からはなかなか資料が届かず、ようやく届いたのは2月に入ってからでした。この速さの違いが運営機関をSBI証券に決定する決め手となりました。
申込書類の作成と郵送
2/3(金)に書類作成を終え、週明け2/6(月)に書類を郵送しました。
実はこのタイミングは移換完了の時期を左右する微妙な分かれ道にあったようです。
SBI証券の「新規加入/変更手続き」には、以下のような記載がありました。
加入者さま向けサイトの「IDおよびパスワードのお知らせ」の発送時期は申込書類の当社着のタイミングにより以下のようになります。
加入申出書類一式 →毎月1~5日(※1)までに当社着分→ 翌月中旬に発送
加入申出書類一式 →毎月6 日(※1)~月末までに当社着分→ 翌々月中旬に発送
※1 5日が休業日の場合は、前営業日までといたします。
もうあと数日、早めに書類を仕上げて郵送できていれば、処理が一カ月分早まったようです。
SBI証券から受領通知が届く
書類送付は神速だったSBI証券も、ここは時間がかかりました。
メールで受領通知がきたのは2/21(火)の夕刻でした。郵送してから11営業日目です。
おそらく6日以降の到着だったので、処理があとまわしにされたと云うことだと思います。
音信不通の期間が長い
音信不通の期間が1か月以上続きます。
でも企業型確定拠出年金から個人型へ移換したときも凄く待たされたので、特に不安に思うこともなく待っていられました。
国民年金基金連合会から通知が届く
長い音信不通の期間を経て、4/17(月)に国民年金基金連合会から「個人型年金加入確認通知書」が届きました。
通知書には「資格取得年月日」が今年の2/7(火)、「発行日」は4/7(金)となっていました。
資格取得をしてから発行を迎えるまで何が行われていたのか、問い質したい。それに発行してから届くまで、ずいぶん時間がかかっている点も何をしていたのか問い質したい。まあ、いろいろ手続きがあったのねと想像することとしましょう。
SBI証券からID・パスワード通知が届く
4/18(火)に帰宅したらSBI証券から「ID及び初期パスワードのお知らせ」が届いていました。
よーしよしよしと意気込んでログインしましたらば、「現在の資産残高:0円」。
ちょおおお!僕のおかねどこへやったああああ!…と、きっと誰もが思います。
届いた書類に説明書きがありました。
◎変更等が可能となる時期
●移管金の運用商品の預け替え
対象:移管金のある加入者及び運用指図者(個人型年金プランで運用指図のみを行う方)
移管金が本プランに入金され、本WEBサイトで他の運用商品への預け替えが可能となり次第、ご登録いただいたメールアドレスにてご通知いたしますので、その後、ご希望の運用商品に預け替えください。
ID・初期パスワードが届いても、まだ運用は開始できないのです。焦らされます。
口座に移換金が入金される
ようやく移換金の入金を確認できたのが5/13(土)です。
前回の「ID及び初期パスワードのお知らせ」には「本WEBサイトで他の運用商品への預け替えが可能となり次第、ご登録いただいたメールアドレスにてご通知いたします」と記載されていたけれども、通知はありませんでした。
もはや焦らされるのを愉しみながら、毎日いまかいまかとログインをして入金を確認するしかありません。
それでも、何にせよ「現在の資産残高」に金額の表示があるのは安心です。
移換前の東京海上日動の口座にはだいぶ以前からログインできなくなっていましたし、移換後のSBI証券のサイトを覗いても「現在の資産残高」は「0円」だと言い張るし、「僕の年金資産がこのまま闇に消えてしまうなんてことないよな…」と、まさかとは思いつつも不安にさせられたものでした。
ちなみに、入金直後の資産状況は以下のように表示されます。
資産は全額「待機資金」となっていて、要するにおかねの移換は済んだけれども、まだ運用商品の買い付けが済んでおりませんよと云う状態のようです。ですのでまだ預け替え(スイッチング)はまだできません。僕の年金資産はこんなにも黒々と表現されてしまっていて、まるで真っ黒な手段で積み上げた悪い資産のよう。ちょっと気分が越後屋ちっくになりますね。
預替えが可能になったとのメールが届く
真っ黒な資金を眺めて待つこと数日、SBIベネフィット・システムズよりメールが届きました。
曰く。
【重要】確定拠出年金の運用商品の預替えに関するお知らせ(SBIベネフィット・システムズ)
お客様が移換されました年金資産の運用商品の預け替え(スイッチング)が 可能となりましたので、お知らせいたします。 移換されました年金資産は、現在100%所定の元本確保型商品で お預かりしておりますので、運用商品の変更をご希望の場合は、 下記加入者サイトにログインいただき、 ご希望の運用商品にスイッチングをお願いいたします。
これでやっと個人型確定拠出年金(iDeCo)の移換がすべて終わりました。
口座を確認すると、全額「あおぞらDC定期(1年)」になっていました。
ようやくiDeCoでの運用が始まります
こうして100日超と云う期間を経て、ようやくiDeCoでの運用が開始となったのでした。
移換時に気を付けておくべき事項、移換後に気を付けておくべき事項が少しだけあります。
移換前に金融商品はすべて元本保証の商品にしておく
これは移換手続きが長期にわたり、かつ何をしているのか皆目分からないブラックボックスなので、移換元運営機関でリスク資産を保有したまま手続きを開始することは危ないからです。何故なら、手続きを開始したあと、移換元運営機関で金融商品の換金がいつ行われるか分からないからです。
移換後の最初の商品は元本保証の商品にしておく
移換時には、移換先運営機関で最初にどの金融商品を買い付けるか指定できる場合があります。SBI証券ではできず、まずは全額元本保証の商品になるルールでした。いっぽう、東京海上日動は、企業型から個人型に移換した際、金融商品の構成を選べました。
選べる場合には、まずは全額元本保証の商品を指定するのが無難です。
何故なら、手続きを開始したあと、移換先運営機関で金融商品の買い付けがいつ行われるか分からないからです。仮に分かったとしても、すでにお伝えしたとおり100日以上の日数がかかります。100日後の株式市場がどうなっているかなんて、誰にも分かりません。
移換後のリスク資産の買い付け方法
さて、移換先の最初の商品に元本保証のものを選んだならば、100%無リスク資産から開始となります。
どうやってリスク資産に預け替えしていったら良いか、悩ましいところですね。
これからの値上がりが分かっている金融商品なら、ガツンと一括で預け替えするのが正解です。
これからいずれ暴落することが分かっている金融商品なら、暴落を待ってガツンと一括で預け替えするのが正解です。
でも肝心なことは、値上がりするか、いつ暴落が来るか、そんなことは私たちには分からないのです。ですので、1年~2年の期間をかけて毎月少しずつ、リスク資産に預け替えをしていくことをお勧めします。
わたくし千鳥足も、今回の移換が終了したあと、おおよそ1年ちょっとの期間をかけて、移換金のリスク資産への預け替えをようやく終了させました。
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