2017年の重大イベント!外壁塗装の見積比較。艶あり?艶なし?も悩ましい。

2017年の重大イベント!外壁塗装の見積比較。艶あり?艶なし?も悩ましい。

我が家は今年の3月で築丸11年になります。そろそろ外壁の塗り替えを計画していて、幾つかの業者から受け取った見積りをもとに検討しているところです。外壁の塗り替えが、2017年の我が家のいちばんのまとまった出費になりそうです。けして小さくない額ではあるし、住まいに関する重要なイベントなので、見積りの内容をきちんと検めたいと思います。

 
 

新築当時の白さをもう一度

新築当初は爽やかに・青いほどに白かった外壁も、築6,7年の頃から汚れが目立ち始め、クラックも増えてきました。特に北側の壁面などは夕暮れどきに見るとまるで幽霊屋敷のよう。以前からそろそろ塗り替えなきゃねと言っていたのでした。

ちなみに外壁の塗装は、美観の面でも有意義ですが、家を長持ちさせる意味でも重要です。壁に汚れが付着したり苔が生えたりするのは壁が雨を弾かなくなっていることが原因なので、つまり外壁が水分を吸っていると云うことです。これはクラックの原因にもなりますし、酷い状態を放置しておけば雨漏りの原因になったり、柱などを腐らせる要因にもなってしまいます。

単純に新築時の業者にお願いするのは高いぞ危険

築10年になったころに、新築時に建物をお願いした中堅工務店のアフターサービス係の方がやってきて、10年目のケアの必要性を教えていただきました。外壁塗装やバルコニーの防水処理、防蟻処理など。なるほどなるほど、それは必要ですねと乗り気になり見積もってもらったのです。

でも、出てきた金額に目を剥きました。

とても二つ返事で払えるような額ではなく、当時家計の改善もまだ着手したばかりだったので、先送りしたのでした。昨年の暮れあたりから検討を再開。調べてみると、以下のようなことが判ってきました。

  • ハウスメーカーや工務店の見積りは非常に高いことが通例
  • ハウスメーカーや工務店の作業品質は下請け次第なので、必ずしも高い品質とは限らない
  • 外壁塗装の業界は過当競争にあり各社凌ぎを削っている
  • 新規参入が容易な業界なので、悪質業者も多くいる
  • 塗料の質や作業の手間が金額に影響するので高い・安いだけでは素人判断できない
  • 高くて悪質な業者も存在すれば、安くても悪質な業者も存在する

外壁塗装の依頼を判断すると云うことは、どうやらとても難しいことのようなのです。
何よりも複数業者に見積りを依頼し比較することが肝要であることを知ったので、ネットで調べて、地元では評判が良い(とホームページで喧伝している)3社に見積りを依頼しました。

各社の見積りが出揃う!

内容はてんでばらばら笑

なかなかバリエーション豊かな見積りが集まりました。外壁塗装の見積依頼結果の実例としてご覧いただければと思います。

いちばん上の中堅工務店さんは、当初見積もってくれた会社さんです。
塗装屋さんB、塗装屋さんCに複数種類の金額があるのは、実際に複数パターンの見積りが出てきたためです。主に塗料の違いに拠ります。

中堅工務店さんの見積りに対して、どこの見積りも安いと云うことは判りました。この時点で中堅工務店さんの申し出をいったん断って、冷静に相見積りをお願いしたことが報われた心地です。でも、その金額は中堅工務店の見積りに対して43%~78%と幅広く、どれを採用して良いのか判りません。

見積り範囲を揃えて比較する

説明を聞いてみると、見積りの範囲が各社ばらばらでした。ベランダの防水処理などは「やったほうが良いのなら見積もってください。」と故意に曖昧なお願いの仕方をしていたので、ばらつきが生じてしまったようです。外構(エクステリア)の塗装を入れてくれた業者さんもいました。あとそういえば中堅工務店さんの見積りには防蟻処理の金額も入っていました。

見積り範囲を整理すると、以下の範囲に別れます。

  • 外壁塗装本体
  • 外構塗装
  • べランダ防水処理
  • 防蟻処理

まずは、いちばんの大物である外壁塗装本体のみに絞ってみます。ところが「外壁塗装本体」と一口に言っても、実は見積項目が業者によってばらばらなので、足並みそろえるのは少し面倒です。ここでは「外壁塗装本体」には以下の範囲を含むものとします。

  • 足場組み立て解体
  • 高圧洗浄
  • 軒天・破風板・雨樋・水切り塗装
  • 玄関ポーチ化粧柱塗装
  • シャッターBOX塗装
  • サッシ回りのコーキング

整理すると以下のようになりました。

外壁塗装-2

これでもかなりばらつきがありますが…。

各社の見積り根拠を確認する

見積書から見積りの根拠となっていると思われる主な要素を抜き出して、整理してみました。

外壁塗装-3

塗料そのものが違うので、価格だけでは比較できない

まず使用する塗料がばらばらなので、簡単には比較できそうにないです。
調べてみるとどの塗料も悪いものではありません。唯一、塗装屋さんCの①で提案されているウレタン塗料は、もう時代遅れみたい。もともとこの提案は、②③につなげる「選ばないほうが良い低価格帯プラン」として提案されたようにも思います。

新築時の塗料がジョリパッドなので、同じ雰囲気にしたいと思うとジョリパッドフレッシュの提案が良いのかなと思いつつ、でもジョリパッドの汚れやすさとまた付き合うのかなと思うと変えたほうが良いのかと思ったり。でも艶ありの塗料はどれだけテカテカしちゃうのかなと気に病んだり。これは価格とは別のところで悩みどころです。簡単に選べそうにはありません。

同じシリコン塗料にも水性と油性、溶剤と弱溶剤、1液型と2液型があったりしていて、それぞれ耐候性が異なるとのこと。そしてどの商品の紹介を見ても基本的には良いことばかりが書いてあるので比較が難しそうです。

塗装屋さんの「保証」は僕らが思う「保証」とまったく異なる

次に保証期間ですがすべて10年で違いが見えません。
但し、中堅工務店の保証は、外壁塗装に限らず住宅の保証期間の延長だと云う点でおおきく違います。塗装屋さんの保証は、いずれも外壁塗装の「作業手順・品質」の保証であって、たとえば結果として雨漏りが生じた、クラックが発生したと云った場合にも、作業手順・品質に問題が無ければ保証の対象外だと言われました。「作業の手抜きによる」色の著しい劣化、膨張、剥落などについて保証すると云います。

正直そういう類の保証を長い年数付けられたところで、要するに何も保証しないのとイコールのように聞こえました。雨漏りやクラックが建物自体の構造や地震などの影響を受ける以上、それは致し方のないことかも知れませんが、少々残念です。

同じ図面を渡したのに塗装面積などの見積の基礎条件がバラバラである

特に目を引いたのが、見積りの根拠となる外壁面積等の数値のばらつきです。
塗装屋さんAの「床面積35坪」だけと云う潔さにも感服しますが、他の業者については足場面積・高圧洗浄の面積・外壁面積・軒天・破風と業者によって㎡、mがぜんぶ違います。それもそれなりの大きさで違いがあるように思います。中堅工務店さんはウチの図面を抑えていますし、同じ図面のコピーを各塗装屋さんに同じように渡しているにも拘らず、どうしてこんなに違うのか。これも確認してみる必要がありそうです。でもどれが正しいのか、素人が図面から求めるのは結構骨が折れそうです…。

見積りの基礎条件が違う以上比較しても意味が無いのだが…

試しに、各社の「外壁塗装本体」から、軒天や破風や雨樋を除いて、ほんとうの外壁のみの塗装費用を出してみました。これに各社の見積りの外壁㎡数、および㎡数で割った㎡単価を出してみました。塗装屋さんAの見積りは、前述のとおり「35坪一式」という潔い見積りなので細分化できず。

中堅工務店さんの見積りと、塗装屋さんB-①の塗料が一緒なので唯一比較できるかな。中堅工務店さんの単価が凄く高いことが良くわかる。単価が凄い上に外壁の見積㎡数も塗装屋さんB、Cと比較してやたらに大きくて価格が凄いことになっています。

金額以外の選定ポイント

金額についてあれこれ悩みはしても、実はそれ以外のポイントでおおむねこの塗装屋さんにお願いしたいなという気持ちは決まっています。

現調の丁寧さ、見積りの分かりやすさ、見積り説明の分かりやすさ、会社の規模(夫婦2人で漕いでます…!と云う会社に10年保証と云われても響かないじゃないですか!)、その他諸々。

でもそういうポイントで選ぶからこそ、お金のぶぶんでも納得したいので、納得いくまで精査してから決めようと思います。

塗装を終えた後。選んだのは艶あり油性シリコン塗料。満足!

新築当初のジョリパッドの風合いを残すか、耐久性を取るかでさんざん悩みました。
最後は、ジョリパッドをやめて、艶ありの油性のシリコン塗料を選択しました。上の見積りで云うところの塗装屋さんCの②を選択したことになります。塗装屋さんに近所の施工例を幾つか教えていただいて、艶ありの塗料で塗った物件を見て納得できたことが大きいです。

塗装直後、いやに太陽光を反射して、夕暮れには夕焼け色に染まる我が家を眺めて、「うわあ、テカッてるなあ」と苦笑したものの、その白さはまさに新築以上の白さです。2018年10月現在、施工してすでに1年半が経過していますが、汚れはまったく無く、ホースで放水すれば土埃がさらりと流れ落ちてくれるのも気に入っています。

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